withコロナ時代における観光の在り方と,新しい旅のエチケットについて考える 座談会
- 2020/11/20
- 感染予防
全世界における新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、観光業界は大きな打撃を受けています。収束の見通しが見えない中、日本ではGo To トラベル事業がスタート。
感染症予防対策を徹底しながら、どのようにして観光事業の立て直しを図っていくかが問われています。
停滞する観光事業を再び活性化させるためにどうすればよいか、観光事業に関わる識者が集まり、コロナ禍における現状と対策、今後の展望を議論する座談会を実施し、withコロナ時代における観光の在り方と、新しい旅のエチケットについて考えました。
東京観光定番スポットの浅草、東京スカイツリーを抱える台東区、墨田区の取り組み
新型コロナウイルスによる5か月の延期を経て執り行われた浅草の「三社祭」。生活と観光が密接な関係にある浅草で、伝統的な三社祭は簡単に中止できるものではなく、感染症対策と向き合いながらの、異例の形での開催となりました。
冨士氏「三社祭は700余年の歴史があり、世代を超えて伝えていくことが浅草の特徴あるコミュニティを形成する大きな役割を果たしています。3月には例年通りの開催ができないと判断したものの、三社祭は簡単に中止できるものではありません。8月末まで、どういう形ならできるか模索していました。
10月に斎行することを決め、(株)INSURE TECH INDUSTRIESの協賛を頂き、参加者約200名すべてに抗体検査を行い、全員陰性を確認。同時に『MoshiCoro(もしコロ)』(後述)も協賛を頂き、感染症ガイドラインを徹底するとともに保険にも加入できました。神社への入口も鳥居一つに絞り、検温、消毒をした参拝者が境内に入場できるようにして、神事は参加者のみで執り行いました。神輿も人が担ぐと密になるため、御用車(トラック)に載せて街を巡行しました。
他の地域では多くの祭りが中止になりました。様々な観点から調査をして、中止を判断したと思いますが、やれないという理由はいくらでも探せるものです。しかしそこを乗り越えても、やることが必要であるということをまず考えたい。必要であればやるための知恵はおのずと出てきます。今回も満足できる形ではありませんでしたが、この経験からいろいろな対策や知恵
が生まれてくる。コロナを逆手に取り、良い方向へ変えるべきだと思います。
三社祭は江戸時代や戦時中、東日本大震災と、何度か中止になったこともありました。しかし不思議なことに、三社祭は禍があったとき、それを転じて福を為すという出来事がいつも起こりました。今回もコロナをきっかけに浅草を盛り上げて復活させていきたいと思っています」
職人が多い地場産業の街として、両国国技館を抱える相撲の街として知られる墨田区。2012年には東京スカイツリーが開業し、着地型旅行にも力を入れています。新型コロナによる観光事業への影響、感染症対策の取り組みについて聞きました。
森山氏「この10年間、スカイツリーに集まる人々を街にも回遊させようと、行政が立ち上がり、着地型ツアーに取り組んできました。街歩きをはじめ、墨田区の伝統工芸である木目込み人形や屏風、皮製品づくりや、銭湯、相撲部屋の朝稽古見学などの体験メニューを揃えて、修学旅行誘致として各地方へセールス活動に取り組み、コロナ前は年間70~80校、3500人ほどの学生が訪れていました。
コロナ以降は着地型ツアー、体験ツアーは中止、修学旅行はすべてキャンセルに。4、5月は宿泊、観光施設、物販店は休業状態となり大きな打撃を受けました。6月以降シティホテルは営業を開始しましたが、稼働率は10~15%ほど。Go Toトラベルで30%回復を期待していますが、ラグジュアリーホテルと違い、シティホテルだとあまり動かないのではと見方も出ています。
商店街や行政と連携しながら、マスク着用、ソーシャルディスタンス、検温、消毒の徹底を実施しています。7月には花街が安全であることをPRするため、向嶋墨堤組合と関連する料亭、職人といった、向島の花街に関わる方全員にPCR検査を実施。陽性者はゼロで、1日1~2組と少しずつですが戻りつつあります。
3月に隅田公園のそよ風ひろば、6月に商業施設の東京ミズマチがオープン。区としてもコロナ対策を取りながら、リアルのイベントであるマルシェや映画会などを始めています。
9月には京島の長屋に居住するアーティストを中心としたリアル街歩きがスタートし、期間中に約4000人が参加。スカイツリーも都民割を実施するなどして9月は前年比8割まで戻っています。さらに区民割として観光協会が運営する店での10%割引や、コーヒーのサブスクを実施するなど、街に戻ってもらう取り組みを行っています」
医療機関と行政が連携した八王子市の取り組み
都心から約1時間の手軽な登山として、ミシュラン掲載以降、外国人観光客にも人気の高尾山を要する八王子市。東京医科大学八王子医療センターの現職医師であり、八王子市議会議員も務める岸田氏に、医師の視点からの感染症対策、八王子市の取り組みを聞きました。
岸田氏「コロナ対策では医療と行政がしっかりとした連携をとることが重要です。八王子市は57万人都市で、山手線が3つ入る規模の大きな市。精神科病院、高齢者施設も多く存在します。
4月には八王子のコロナ患者受け入れ病院は、都心部からの多くのコロナ患者の受け入れの影響により医療崩壊寸前の状況になりましたが、医師会と行政、そして多くの医療機関の迅速な協力により医療体制を保つことが出来ました。また、医療体制の強化の為に他の自治体に先駆けて、PCR検査やホテルの確保などに動くことができました。
他の自治体と同様で八王子も感染症の専門家が非常に少なく、多くの医療機関で重症コロナ患者の受け入れに不安があったことから、4月より医療機関の実務者によるウェブ会議システムを導入。多くの医療関係者と感染症専門医とディスカッションすることで、受け入れ病院の一部だけが疲弊し過ぎるなどの孤立させない強固な連携体制を作りました。
同時に感染症専門家の講義と質疑応答によるウェブセミナーを、医療機関、高齢者施設、教育機関に向けて実施しました。
当初は正しい情報がわからず混乱されている方も多かったので、しっかりとした情報を発信していくことが大切と考えたからです。
現在は世界中でコロナに関する多くの論文が投稿されていて、子どもは新型コロナに感染しづらく、感染拡大しづらく、重症化も少ないことがわかりました。八王子市内には108校の小中学校があり、修学旅行を当初中止決定した学校も多かったのですが、子どもへのリスクが少ないとわかり、修学旅行を再開した学校もあります。延期となっている学校でも現状を見なが
ら、日数を減らす、旅行先を近場にするなど検討しており、医師会と行政と医療関係者が手を組んで、全校の実施に取り組んでいます。
コロナ禍において経済活動を活発にさせるにはしっかりとした医療体制が必要で、八王子モデルと呼べるものを確立したいと思っています。現在は新型コロナについてもだいぶわかってきており、やみくもに恐がるのではなく、“正しく恐れる”ことが大事でしょう」
緊急事態宣言からGo To トラベルまで揺れ動いた観光業界
4月7日から5月25日まで発令された「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」により、街中や観光地では人の姿が消え、旅行代理店、宿泊施設、観光地は壊滅的な打撃を受けました。7月22日からは、宿泊または日帰りの国内旅行の代金総額の1/2相当額を国が支援する「Go To トラベル事業」がスタート。10月からは東京都も対象に加わり、観光業界はようやく明るい兆しが見えてきました。オンライン旅行サイト「エアトリ」COOの王氏に、現状と今後の見通しについて聞きました。
王氏「4,5月の海外旅行はゼロ、国内旅行も10%未満まで落ち込みました。好転したのがGo To トラベルキャンペーンの発表があった7月。発表になった途端、前週と比べて2倍以上の予約が入りましたが、まだまだ例年のようには戻っていない状況です。
もう一段好転したのが、東京都の解禁が発表された9月。10月1日は前週と比べて2~3倍の予約件数になりました。
現在も予約は増えていますが、旅行に出発している方は少なく、今予約が入っているのは11月~1月の出発。11月から年末にかけて徐々に人の流れが増えてくるのではないかと見ています。
目的地は北海道、沖縄が圧倒的に多く、関東は解禁後も東京に来られる方は少なく、都民も都内より千葉、神奈川と近隣県に行かれるケースが多い。いずれにしてもGo To トラベル事業で、国内旅行に関しては好転しており、旅行会社としてはよりー層の感染症対策に注意喚起する必要があると思います。
エアトリでの感染症に対する取り組みは4つあります。まず、観光庁から出されている「新しい旅のエチケット」の順守。エアトリのアプリユーザーは約130万人いますが、アプリを起動すると、強制的に新しい旅のエチケットをポップアップ表示して、必ずお客様に読んでいただく仕様にしています。
予約の際に可能であればPCR検査を受けていただき、陰性であることを確認したうえで出かけて欲しいと、エアトリと医療機関が連携して、エアトリのウェブサイトから直接PCR検査を予約できるサービスを7月に構築しました。
PCR検査は自由診療で予約が取りにくい状況ですが、エアトリ経由だと当日予約、当日検査、早ければ当日に結果が判明する体制を整えています。料金も抑えて1件1万5000円です。
受け入れ側のイベント運営会社や大人数が集まる施設にも、PCR検査をお願いしたり、検査キットを送付し宅配で返送してもらったりしています。
万が一、陽性者が出た場合は、すべての旅行を同行者含めて全員無料でキャンセルできる仕組みも整えました。同行者の方は陰性でも無料でキャンセルできます。
実際に数件、こういったケースが出ており、キャンセル料を無料にしてリスクを下げる取り組みをしています。
旅行を購入されたお客様、取引のある観光施設の方にご案内しているのが、保険による補償付き新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン『MoshiCoro(もしコロ)』サービス。有料提供ですが、感染ガイドラインをオンライン化して正しい情報を知り、感染、コロナに関する質問をオンライン上でお答えできます。
保険も付帯しており、万が一、陽性になった場合は10万円の給付金が出るため、有料サービスに対するお客様のハードルも下がり、有料だからこそガイドラインもきちんと読もうという意識付けにもなっています」
エアトリBTMと業務提携して「MoshiCoro(もしコロ)」サービスを提供しているINSURE TECH INDUSTRIES 代表取締役・水野氏は、西武百貨店社長から参議院議員へ転身した
経歴の持ち主。事業家、政治家として活躍した立場から観光の在り方について聞きました。
水野氏「4~5月ごろに比べて今は感染者が比較的抑えられ、コロナに関する分析も進んできており、“正しい怖がり方”が大事だと思います。
日本では三密を防ぐ、マスクの着用、手洗いが比較的守られていますが、正しい知識がどこまで普及しているのかとなると疑問を感じることもあります。
コロナ禍が長くなり、密を防ぐ、マスク着用、手洗いが緩んできて、事業者でも徹底されていないケースもあります。日々それをリマインドしていくと同時に、恐怖心や不安からなかなか行動できない中、正しいガイドラインと保険を提供することで、少しでも安心して行動いただけるのではないかと『MoshiCoro(もしコロ)』を作りました。コロナは健康保険で賄う以外に様々な支出も伴うため、少しでもガードできればと10万円の保険を付与しました。
ポーランド歌手リヤ・ソコルさんの『ありがとう、コロナウイルス』という動画があります。コロナウイルスでいろいろなことに気づいたのだから、そこから知恵を生み出して乗り越えよう、暮らしをもっと豊かにしていこうという前向きなメッセージです。コロナによってオンラインで仕事や授業、買い物ができるとわかり、今まで無駄な時間を費やして体力を消耗していたと気づきました。コロナを利用して正しい気づきを得るのはとても重要なこと。人間の暮らしの原点に戻るということをコロナウイルスは教えてくれたのではないでしょうか。今後はオンライン、オフラインの切り替えにより、効率の良いビジネスが構築できるのではないかと思います。
事なかれ主義ではコロナの問題は絶対解決しないと思っています。高齢者施設で面会ができないことも、感染させないという意味で非常に重要ですが、これでは高齢者が精神的に参ってしまい、痴呆が進む恐れもある。社会のすべてにおいて知恵を使って問題を解決していく必要があります。
積極的に行動するタイミングに移行している今、情報に振り回されるのではなく、自分自身で正しい感染予防、対処法をしていくことも大切なテーマとなるでしょう」
全体討論~withコロナ時代の観光の在り方を考える
――withコロナの中で観光地として集客する際のポイントは?
冨士氏「浅草で働いている、演芸場、料亭、宿泊施設などの方々に集まっていただき、実施しているコロナ対策と、基本的なこと以外に何をやっているか情報交換をしました。空気感染の対策として紫外線やオゾンなど非接触で感染対策できるメーカーさんにも協力していただき、建物内、外での対策を考えるうえで、店舗や学校で実証実験も行っています。
浅草に来てくださいと訴えるのではなく、浅草の街は安心であるといえる努力やサービスの提供をすることが大切だと思っています」
森山氏「墨田区、台東区、江東区、東京スカイツリーが共同で地方へのプロモーションを行っていますが、先日は郡山、福島、仙台の旅行会社を回りヒアリングを行いました。東京に来ない理由の一つとして、地方では三世代で住んでいる家も多いことが挙げられました。子どもが東京に修学旅行に行きコロナに感染してしまうと、同
居している祖父母まで感染してしまうリスクがある。学校としては行かせてあげたいが、親御さんに東京にはしばらくは行かせたくない気持ちが強く、来年もまだ難しいのではないかということでした。
こうした状況で修学旅行は当面無理なので、個人向けにオンライン、オフラインで体験ツアーができる仕組みを整え11月からスタートします。リアルイベント系については民間主催のイベントの情報発信を行い、来てくれるような状況を整えたいと考えています」
岸田氏「観光地での対策でも一番大事なのは、マスクの着用と手指衛生。密集も避ける必要がありますが、マスクをしていればこのような状況でも一定の感染防止になります。
ドアノブ、エレベーターのボタン、お金のやり取りはウイルスが付着する可能性がありますが、コロナウイルスは手に付いたらうつるのではなく、触った手を口に持っていかないことが重要。手洗い、消毒を徹底すれば極度に恐れる必要はありません」
――渡航解禁後の訪日外国人への対応はどうすべきか?
王氏「まだ多くのインバウンドは来られない状況ですが、日本に住んでいる外国人は300万人ほどいて、日本の医療機関、検査体制が外国人には優しくないという声が寄せられています。多言語対応が不足しており、検査の予約自体が外国語でできないことで、二の足を踏んでいるといいます。
弊社の調べでも日本にいる外国人の6割以上がコミュニケーションで言葉のハードルを感じており、日本語で全く支障なく対応できる人は17%しかいません。特に医療は心配の種で、それを解消していくことが必要です。
エアトリグループでは、PCR検査の予約から、検査、陰性証明書の発行まで多言語で相談に対応しています。渡航が解禁になってインバウンドが再びやってくることを考えると、コロナ対策でも言葉の壁をいかに解消するか、政府、民間共にしっかりとした対策が必要になるでしょう」
水野氏「感染防止ルールは外国人にも守っていただくと毅然と対応することが必要。日本の観光行政は、いかに多くの外国人に来てもらうかということでしたが、これからは質も問わないといけないのでは。日本の文化に理解のあるお客様に来ていただくのが日本の観光のクオリティとして重要な課題であり、コロナに関しても、マナーを守って観光の質を考える時期に来ているのではないかと思います。コロナ前ですが、京都の門川(大作)市長からこんな話をお聞きしました。『京都は観光都市として得たものも多いが、文化都市として失ったものもかなり多い。数の論理で観光客を集めることで、京都の良さが失われて日本人が来なくなってしまった』。図らずもコロナでこれがリセットされたことは、コロナによる気づきの一つとして、旅行の在り方を考えるチャンスではないかと思います」
冨士氏「中国人向け個人観光ビザが緩和された2010年ごろは、バス4~5台を連ねて多くの観光客がやってきましたが、バスに乗っている人はお互いに知らない人同士。だから誰か一人が正しい情報、ルールを知っていたとしても全員には伝わらなかった。仲見世の店舗で、朝シャッターをほんの少し開けると、そこに観光客が手を突っ込み、無理やり開けるなんてこともありました。こんなことが続いたら浅草がめちゃくちゃになるのではと思っていた矢先に起こったのが3・11。
日本への渡航は自己責任となってから、家族や会社の同僚など、顔見知りのグループ単位で来るようになり、ルールが伝わるようになりました。コミュニケーションが取れているグループで来てくれると、い状況が生まれてきます。団体の質が変わったと肌で実感しました。
現在、入国した外国人の待機期間は2週間ですが、その間に日本でのコロナ対策や病院のかかり方、日本の習慣などを学んでいただける冊子を渡したらいかがでしょう。コミックにしたらわかりやすくて良いかもしれないですね」
王氏「そういったマニュアルを誰が作って、誰が届けるのかというのが大切です。アジアから来るお客様は現地の旅行会社経由が多く、現地会社はそうしたことを一切しないため、受け入れる側がしていくしかない。待機期間のホテルと提携して、海外の方が日本でよく使うメディア、アプリを活用してしっかりと訴求していく仕組み作りが必要です」
――インバウンドや、観光地や施設といった受け入れる側も検査を行うべきか?
水野氏「検査は一つの基準であり、PCR検査を徹底させるべきです。訪れる外国人も、受け入れる側も双方が安心できてこその観光ではないでしょうか」
王氏「受け入れ側も徹底して検査を受けるべきです。ただ、検査で陰性になっても、その後はずっとかからないわけではなく、定期的に受けられる体制を作ることが必要。陽性者が出てしまった場合のリスクを心配する声も聞きますが、『MoshiCoro(もしコロ)』は観光施設にとっても非常に良い商品なのではないかと思います。検査と陽性だったときの補填、これらをセットにしてグループ検査が受けやすい体制を作るのが重要でしょう」
岸田氏「PCR検査の精度は70%ほどなので、陰性が必ずしも免罪符になるわけではありません。ただPCR検査は大きな指標の一つであり、適宜行っていくことは必要でしょう。インバウンドによる感染拡大も懸念されますが、やはりマスク着用を徹底してもらうしかなく、そういったインフォメーションを事前に伝えておくべきです。観光施設や宿泊施設にもマスクを常備し、もし持っていない場合は積極的に渡すようにしてください。経済を回すことも大事なので、マスク着用、手指衛生を徹底し、ルールを守って観光は積極的に行っていくべきだと思います。もしかしたら自分はコロナにかかっているかもしれない、他の人に絶対うつさないという意識を常に持っていて欲しい。それが感染拡大を防ぐ大きな役割を果たすと思います」
――コロナ陽性者と診断された場合、医療費や保険などどう対処すればよいか?
森山氏「陽性と診断されて、入院や自宅待機、ホテル待機となったときに、治療や入院にどのくらい費用がかかるのかまったくわからないという方も多いと思います。症状が重くなく自宅待機と診断された場合、会社勤めの方は有給休暇を取るのか、どのくらい出費するのか、任意で加入している医療保険でコロナに対応できるのか。こうしたことがわかれば、『MoshiCoro(もしコロ)』の一時金が、よりメリットとして感じられると思うのですが」
岸田氏「医療費に関しては感染症として治療、入院される場合は健康保険が適用されます。しかし症状は個人によってかなり異なり、無症状で自宅待機なら医療費はほとんどかからないし、高齢者で重症化してしまい、人工呼吸器やECMOを使うと1日何十万円、下手すると100万単位になり、金銭的な不安は大きいですが、高額療の場合、対応する任意保険はあります。
コロナの保険については保険の専門家ではないので断言はできないですが、コロナは政府も特例措置を取っていると思うので、コロナの通常の入院に関しては健康保険で対応できる部分が多いと思います。しかし無症状、軽症でも長い期間の隔離が必要になるので、有給休暇をすべて使えるのであれば良いですが、有給を消化している場合などは、収入が得られない状況が生まれるかもしれない。そこに対しての補償が受けられるという意味では『MoshiCoro(もしコロ)』は有意義なのではと思います」
>h3>――withコロナ時代の観光業界はどうあるべきか?
森山氏「withコロナがしばらく続く中で、いかにして観光や街づくりを展開していくかを考えると、マスク、消毒、ソーシャルディスタンスといったルールを徹底する意識を持ち、後ろ向きではなく先に進めていく姿勢が大事だと思います」
王氏「旅行が感染拡大につながるという後ろ向きの報道も多いですが、過度に恐れる必要はないと思うし、経済を止めることでより悪い影響が出かねません。コロナウイルスに対する正しい意識、正しい感染予防策を講じたうえで旅行、出張に出かける姿勢が大事。観光を提供する側としては、ガイドラインなどの啓蒙活動を強化して、観光地も歓迎していることをアピールし、発信することが重要だと考えています」
水野氏「ネガティブにならずに生活できるようにしないと、コロナに感染しなくても精神的に参ってしまいます。日本独自の同調圧力はネガティブに言われますが、日本でコロナが他国より拡大しなかったのは、マスクや三密を避けるといったことが同調圧力として、良い意味で効いていたからではないでしょうか。できる方法を一つでもいいから探り、知恵を出し合うことが大事。そういう意味でも『MoshiCoro(もしコロ)』はポジティブに機能するのではないかと期待しています」
――コロナ陽性者と診断された場合、医療費や保険などどう対処すればよいか?
登壇者の皆さんが異口同音に口にしたのが「正しく恐れる」ということ。正しい情報を知ったうえで感染症対策を行う「新しい旅のエチケット」を順守することが、withコロナ時代の観光の在り方といえるのかもしれません。コロナ禍での新しい日常を安全に過ごすためのエチケットとして注目されているのが座談会でも紹介された「MoshiCoro(もしコロ)」https://MoshiCoro.com/ 。年齢、既往症不問、スマホから簡単に申し込みができる、
新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインサービスです。
ガイドラインは旅行や出張、コンサート、アミューズメントなど、様々なシーンでの行動指針として利用でき、Q&Aでは感染時の対処法や新型コロナウイルス感染症にまつわる様々な疑問に答えてくれます。万が一、新型コロナウイルスに感染した時は10万円の一時金や、旅行中のケガにも対応する補償も付いているので安心です。
価格は990円(税込み)と手ごろで、1か月ごとに更新できるので、旅行や出張、冠婚葬祭、会食など新型コロナの感染が心配という時に、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。